アレキシサイミアという言葉を聞いたことがあるかもしれません。
私もあるとき、自分はもしかして、アレキシサイミアなのではないか?と思ったことがあります。
少なからず、今まで話し、書いてきたことは色々な言葉の概念でオーバーラップしている部分がたくさんありますが、
今日は、アレキシサイミアという概念を元に書いてみたいと思います。

アレキシサイミアというのは、日本語にすれば
「失感情症」。
この漢字だけをみると、まるで感情を失ってしまったように見えますが、
そんなことはありません。
アレキシサイミアには、こんな特徴があります。
☑ 気持ちや感情を言葉で説明することができない。
☑どうしてそのような気持ちになるのか原因を理解することができない。
☑自分の気持ちを表現することができない。
☑イマジネーションに限りがある。(例:何かあると相手は自分のことが嫌いなんだというような限られたシナリオしか描けない)
☑身体的な刺激に過敏
☑他人と関わることが苦手。独りが好き。
☑ひとりでいるのが好きなわりには、他人に孤独だと思われたくない。
☑ポーカーフェイス
☑何を考えているか分からないとよく言われる。
☑人を愛するということが正直よく分からない。
☑失敗を極端に恐れる。
☑我慢強い、精神的に強いと勘違いされる。
☑淡々と話して相手を傷つけることがある。
☑相手の傷を自分の傷と混同して辛くなる。
☑テンションが高い人が嫌い
☑何かと不安になりやいが、それを隠すのが上手い
☑人を褒めることができない。
☑あまりやる気が出ることはなく、特に望みもない。
☑主体性がなく求められたことならできる。
☑身体を壊すまでストレスというものがどんなものか分からない。
☑プライドが高い
これ、全て当てはまるわけではないでしょうし、アレキシサイミアの中でも違うタイプが存在します。
アレキシサイミアに繋がりが強いのは、HSPの人、自閉症スペクトラムの人など。
どうしてそのような状態になってしまうのでしょう?

まだまだアレキシサイミアについては分かっていないことが多いですが、
ひとつは幼少期の親子関係。赤ちゃんの時にたくさん、触ってもらったかどうか。
言葉でのコミュニケーションが大事な時にあったかどうか。威圧的な言葉や暴力で気持ちを押さえつけられなかったかどうか。
ここでは、健全な「愛着」がポイントになってきます。
そして、右脳と左脳を繋ぐ脳梁の機能不全とミラーニューロンの発達不全。
これは身体の動きに何等かの制限がかかってしまった時、(環境や遺伝)脳の正常な発達が促されず、理性と感覚のバランスを崩してしまうような感じです。
「失感情症」という言葉とは裏腹に、内側は感情に溢れている筈ですが、それが上手く整理できないというのが正しいのかもしれません。
本能で防御しようとするので、ストレスに気付かず体調を崩したり、急にメルトダウンを起こしたり、ということがあります。
アレキシサイミアがあると、
鬱病、摂食障害や依存症、ホルモンのアンバランス、パニック障害などを起こしやすくなります。
結果的に人付き合いも得意ではないですし、自分の気持ちがよく分からないので、生き甲斐のようなものも感じず、モノトーンになりやすくなります。
せっかくこの地球に生まれてきたからには、
色彩豊かに楽しく生きていきたいですよね。
既に鬱病やパニック障害、摂食障害や体調不良などがある場合は、
医療機関にも相談してほしいのですが、(メディカルな意味での責任を私が負う立場にはないので)
同時にここで知識、対処法、解決法を是非身に着けてほしいと思います。

知識に関しては今日ここで書いた通りですが、
対処法としては、まず、「静かで平和な環境に身を置くこと」
常に自分を守らなくてはいけない状況にいては、なかなか改善していきません。
感情的、感覚的に「私はもう、いっぱい いっぱいです!!!」の状態をきちんと受け入れましょう。別れるとか、離婚するとか、別居するとか、そういう大きな決断をしましょうということではなくて、感覚的に繊細である状態なのだということを身近な人に話せたら話す。話せない人は食卓などに、資料を置いて「時間があるとき、読んでね」と頼みましょう。このブログを読んでもらってもいいかもしれません。
解決法はそこからです。
まず大事なのは、自分の感情、気持ちを整理整頓して言葉で、表情で、表現できるようになることを目指したいのです。でもそれはまだ先のこと。
まずは、「どこで」それを感じているか身体の部位に注目すること。
呼吸が浅い感じ?それは胸?
お腹が重い感じ?それは胃?
フワつく感じ?それは頭?
手足が冷たくなる?
心臓がドキドキする?
喉が苦しい?
身体に意識が向けられる隙間を持って、身体を感じてみてください。
既存のボキャブラリーに全て当てはめる必要はないのです。
例えば、「悲しい」とか「ムカつく」とか。
人間の気持ちってそんな単純なものじゃないのです。
「よく分からないけど、その話を聞いていると、胸のあたりが狭く苦しい感じがするよ。」というような表現ができるようになってくれば、相手在りきで、「いたたれない気持ちになるよねー。」というようなフィードバックが返って来て、自然とボキャブラリーが増えていきますし、無理に単語は表現に当てはめる必要はないけど、できるかぎり細かく素直に表現していけるようになります。まずは、身体です。
身体の内側で感じるこういう感覚を「内受容感覚」と言います。
先ほど述べたようなことが原因で内受容感覚が感じにくくなってしまっている状態が、そもそもアレキシサイミアなのです。
内受容感覚(身体の内側の感覚)に気付きやすくするためには、身体がリラックスしていることがとても大事です。身体をリラックスさせるためには環境が大事なわけですが、自分で出来ることのひとつとして、「ルーティン」と「リズム」をつくって守ることがあります。
次に何が起こるか分かっている状態を自分でつくりだすと身体は自然とリラックスします。それを本来、身体は知っているから、私たちはフラストレーションを感じると、貧乏ゆすりをしたり、机をタップしてみたり、暴食をしたり(噛むのもリズム)自然とリズムを作り出しているのです。
なので、初めから健全なリズムをつくってあげればいいのです。
自分がここちよいルーティンをつくって、そこに散歩というリズムも混ぜてあげるといいですね。
そして最後に大事なのは、右脳と左脳の間のコミュニケーションができるようにしてあげること。ですね。これは人間の発達には欠かせないものです。
それには色々なテクニックがありますが、ホリスティックアートセラピーはじめ、私がしている講座に人間の発達・進化に関するワークをたくさん盛り込んでいますので、是非興味がある方は次回の募集で!
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